Column
2024.09.09
年を追うごとに激しさを増す、日本列島の気候変動。「夏は暑いし、冬は寒い…」そんな悩みから解放されたいと思いませんか?
本記事では、全館空調のエキスパートである私たちの視点から家中の温度を快適に保つ「全館空調」に焦点を当て、その魅力や導入方法、費用、注意点まで詳しく解説します。また、エアコン型とダクト式の2種類の特徴や、新築・既築住宅への導入方法もご紹介します。
この記事を読めば、全館空調導入後のイメージが具体的になり、あなたにぴったりの全館空調導入プランが見えてくるでしょう。
1. 「夏は暑い、冬は寒い」現状からの脱却
家の中の温度差による身体への負担
日本の夏は高温多湿で、冬は地域によっては厳しい寒さに見舞われます。実は、室内と屋外の気温差が大きくなることで、私たちの身体には想像以上の負担がかかっているのです。
たとえば、暑い屋外から冷房の効いた室内へ移動した際、急激な温度変化によって自律神経が乱れ、倦怠感や頭痛、食欲不振などを引き起こすことがあります。これが、俗に言う「夏バテ」の原因の一つです。体温調節のむずかしい高齢者は、特に注意が必要とされています。
また、冬場に暖房の効いた部屋から寒い廊下に出る場合など、急激な温度変化が繰り返されることで、血管が収縮と拡張を繰り返します。このことにより、血圧が急上昇し、心臓に大きな負担がかかり、ヒートショックのリスクが高まります。ヒートショックは、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす危険性があり、特に高齢者や高血圧、糖尿病などの持病を持つ方は注意が必要です。
冷暖房効率の悪さによる経済的負担
「夏は暑い、冬は寒い」という状況下では、冷暖房に頼らざるを得ません。しかし、エアコンやファンヒーターなどの従来型の暖房器具は、家全体を均一に温めることが難しく、部分的に温度ムラが生じやすいという特徴があります。そのため、設定温度を高くしたり、長時間運転したりする必要があり、どうしてもエネルギー効率が悪くなりがちです。
また、複数の部屋を暖めようとすると、その分だけ多くの暖房器具が必要となり、費用がかさんでしまいます。
さらに、古い住宅では断熱性が低いため、せっかく暖めた(冷やした)空気が外に逃げてしまいやすく、さらに冷暖房効率が悪化するという悪循環に陥りやすいため、経済的負担が大きくなってしまいます。
2. 全館空調で実現する快適な暮らし
家中の温度が均一になる快適さ
全館空調は家全体を一つの空間として捉え、空調システムによって温度管理を行います。
そのため、部屋ごとの温度差が少なくなり、家中どこでも快適な温度で過ごすことができます。
従来のエアコンのように、冷房の効いた部屋から暑い廊下に出たときの温度差による不快感や、ヒートショックのリスクを軽減することができます。 特に、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、急激な温度変化は体に負担をかける可能性があります。全館空調の導入によって、より安全で健康的な暮らしを実現できます。
空気清浄機能で健康的な毎日
多くの全館空調システムには、空気清浄機能が搭載されています。
室内の空気を循環させながら、ほこり、花粉、ダニ、ウイルスなどのアレルゲンや有害物質を効果的に除去します。 一年を通してクリーンな空気環境を保つことで、アレルギー症状の緩和や、風邪などの感染症予防にも効果が期待できます。 また、ペットの抜け毛やにおい対策としても有効です。
快適性が高い
全館空調は、従来のエアコンと比較して快適性が高くなるという特徴があります。
高気密・高断熱住宅と組み合わせることで、より快適性を高めることができます。
3. 全館空調の種類と特徴
全館空調には、大きく分けて「エアコン型」と「ダクト式」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、設置費用やランニングコストなどを考慮しながら、自分たちの生活スタイルに合ったシステムを選ぶことが大切です。
エアコン型全館空調
エアコン型全館空調は、エアコンを複数組み合わせたシステムです。一般的なルームエアコンを拡張したようなイメージで、各部屋に設置したエアコンを連携させて、家全体を空調します。後付けしやすい点がメリットですが、設置する部屋数によってはコストがかかります。
エアコン型全館空調のメリット
●設置の自由度が高い
エアコン型全館空調は、各部屋にエアコンを設置するため、新築だけでなく、既築住宅にも設置しやすいというメリットがあります。また、部屋ごとに温度設定ができるため、家族それぞれの好みに合わせた快適な空間を作ることができます。さらに、設置する部屋数を選べるため、費用を抑えたい場合にもおすすめです。
●比較的安価に導入できる
ダクト式に比べて工事の規模が小さいため、導入費用が抑えられる傾向にあります。ただし、設置する部屋数や建物の構造によっては、ダクト式よりも高額になる場合もあるため注意が必要です。
エアコン型全館空調のデメリット
●空調能力が部屋の広さに左右される
エアコン型全館空調は、エアコンの能力を超えた広さの部屋を空調することができません。そのため、広い空間では複数のエアコンを設置する必要があり、その分コストがかかってしまいます。また、部屋ごとに温度差が生じやすいというデメリットもあります。これは、エアコンの位置や能力、部屋の断熱性などが影響するためです。温度差を解消するためには、サーキュレーターなどを併用する必要があるでしょう。廊下・階段・玄関など共有部分にも設置しましょう。
●室外機の設置スペースが必要
エアコン型全館空調は、室外機を設置するスペースが必要になります。設置場所によっては、景観を損なったり、騒音が発生したりする可能性もあるため注意が必要です。また、室外機の数が増えると、その分メンテナンスの手間や費用もかかります。
エアコン型全館空調の設置費用
エアコン型全館空調の設置費用は、建物の構造や広さ・設置する部屋数・選ぶメーカーや機種によって異なりますが、一般的には新築時100万円~200万円程度が目安となります。
※上記の金額はあくまでも目安であり、場合によってはさらに高額になることもあります。正確な費用を把握するためには、専門業者に見積もりを依頼する必要があります。
ダクト式セントラル空調
ダクト式セントラル空調は、廊下に面した機械室の床置き型ユニットで家全体を空調するシステムです。空調した空気はダクトを通して各部屋に送られます。家全体を均一に空調できる点がメリットですが、導入費用が高額になりがちです。
ダクト式セントラル空調のメリット
●家全体を均一に空調できる
ダクト式セントラル空調は、家全体を一つの空間として捉え、均一に温度管理することができます。そのため、部屋間の温度差がなく、ヒートショックのリスクを軽減できます。また、空気の流れが穏やかで、体に優しい空調を実現できるのもメリットです。これは、ダクトを通して空気を送るため、直接風が体に当たらないためです。さらに、各部屋にコントローラーを設置して温度調節が優れています。
●快適性が高い
ダクト式セントラル空調は、一台のユニットで家全体を空調するため、場合によってはエアコン型全館空調に比べ、共有部分の快適性に優れています。
また、空気の吹出口やフィルターの清掃、定期的な点検などをきちんと行えば、カビダニの発生を抑えることができる上、メンテナンス費用が削減されます。長期的に運用することで、省エネ効果が期待できます。
ダクト式セントラル空調のデメリット
●導入費用が高い
ダクト式セントラル空調は、エアコン型全館空調に比べて導入費用が高額になります。これは、ダクトの設置工事が必要になるためです。また、建物の構造によっては、ダクトの設置が難しい場合もあり、その場合はさらに費用がかかる可能性があります。導入費用を抑えるためには、新築時に設置することがおすすめです。既築住宅に設置する場合でも、リフォームと同時に設置することで、費用を抑えられる場合があります。
●設置スペースが必要
ダクト式セントラル空調は、室内ユニットだけでなく、ダクトを設置するためのスペースも必要になります。そのため、廊下に面した機械室の設置が必要になるためスペースが限られている場合は、設置が難しい場合があります。
ダクト式セントラル空調の設置費用
ダクト式セントラル空調の設置費用は、建物の構造や広さ、選ぶメーカーや機種によって異なりますが、一般的には新築時250万円~400万円程度が目安となります。
※上記はあくまでも目安であり、正確な費用を知るためには、専門業者に見積もりを依頼する必要があります。また、設置費用だけでなく、ランニングコストも考慮する必要があります。
4. アップグレード方法
新築住宅への導入
新築住宅に全館空調を導入する場合、間取りや断熱性能などを考慮しながら、最適なシステムを選ぶことが重要です。建物全体を設計段階から考慮することで、設置スペースの確保や配管の効率化などができ、費用を抑えることも可能です。
既築住宅への導入
既築住宅に全館空調を導入する場合、建物の構造や築年数、断熱性能によって、導入可能なシステムや費用が異なります。後付けの場合は、新築時よりも費用がかかる傾向があります。
5. 全館空調導入の注意点
初期費用の高さ
全館空調は、一般的なルームエアコンと比較して導入費用が高額になる傾向があります。 エアコン型全館空調の場合、機器本体の価格に加えて、設置費用や配管工事費などがかかります。 ダクト式セントラル空調の場合は、さらにダクトの設置・工事費などが加わるため、より高額になる傾向があります。
また、後付けで全館空調を導入する場合、建物の構造によっては追加の工事が必要になる場合があり、費用がさらに高額になる可能性があります。
全館空調の導入費用は建物の規模や構造、選択する機種やメーカー、工事内容などによって大きく異なります。
設置スペースの確保
全館空調は室外機や室内機、ダクトなど、多くの設置スペースを必要とします。 エアコン型全館空調の場合、室内機も各部屋に設置する必要があるため、設置場所を事前に確認しておく必要があります。ダクト式セントラル空調の場合、ダクトを機械室から家全体に工事をする必要があるため、十分なスペースがなければ設置が難しい場合もあります。
特に、後付けで全館空調を導入する場合、既築の建物の構造によっては、設置スペースの確保が難しい場合があります。 そのため、事前に専門業者による現地調査を行い、設置が可能かどうかを確認しておくことが重要です。
メンテナンスの必要性
全館空調は、一般的なルームエアコンと比較して複雑な構造をしているため、定期的なメンテナンスが必要です。 メンテナンスを怠ると故障の原因となったり、性能が低下したりする可能性があります。
▶︎こちらもチェック!全館空調のメンテナンスコスト削減術
7. まとめ
「夏は暑い、冬は寒い」という悩みは、全館空調を導入することで解決できます。初期費用はかかりますが「家中のどこにいても快適な温度で過ごせる」「光熱費を抑えられる」「空気清浄効果が期待できる」など、多くのメリットがあります。
新築住宅はもちろんですが、場合によっては既築住宅でも後付けで導入可能です。おもにエアコン型とダクト式がありますが、それぞれメリット・デメリットがあるので、予算や住宅状況に合わせて選びましょう。また、導入を検討する際は設置スペースやメンテナンスの必要性なども考慮し、快適な住まいを実現しましょう。
当社では、全館空調システムの導入・交換をお考えのお客様へ、お困りごとの解決や理想の暮らしの実現に向け、最適なご提案をさせていただきます。
少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、当社までご相談いただけますと幸いです。
20年で2000棟以上!最高品質を安心価格でご提供いたします!!
K様邸 交換工事
エアリゾートシステム VL-8016Sから
VL-616HPFに交換
2024.09.20
Y様邸 交換工事
エアリゾートシステム VL-504HPRから
ハウジングエアコンに交換
2024.09.20
A様邸 交換工事
ナショナル製品から
三菱ハウジングエアコンに交換
2024.09.20
S様邸 交換工事
三菱エアリゾートシステム
VL-918HPF
床置き型 冷暖房ユニットから
VL-616HPF
床置き型冷暖房ユニットに交換
2024.07.18
T様邸 交換工事
三菱VL-514HPR天井埋込型から
ハウジングエアコンに交換
2024.07.18
K様邸 ロスナイ換気扇交換工事
VL-150ZMから
VL-15ZMH4L-Rに交換
2024.06.18